データ分析法について考えてみませんか?

来年3月8日のワークショップ「あなたのデータ分析法は間違っていませんか?~ ロバスト統計手法のすすめ ~」の講師を務める宮﨑です。

ソフトウェアは人間が知恵を絞って一つずつ作ります。機械を使って工場で大量に生産できるわけではありません。一つずつ、作る人も違うし、作る物も違います。ソフトウェアも一般工業製品のような機械的管理ができるのではないかという願望のもとに、管理図等の手法を導入しようという試みは、長い間なされてきましたが成功したと言える組織はどの程度あるのでしょうか。ソフトウェア開発にはあまりにも変動要因が多いのです。そして、技術の進歩の速さが、ソフトウェア開発をますます多様にします。ソフトウェアという多様性のある製品を、多様なプロセスで開発する過程から出てくるデータは、多様性のかたまりです。このようなデータを従来の統計的手法で扱っていたのでは、間違いをおこす確率が高くなります。3月8日のワークショップでは、ソフトウェア開発のデータをより適切に分析できる統計手法について、事例と演習により理解を深めていただきたいと思っています。皆様、奮ってご参加ください。

宮崎 幸生 について

みやざき ゆきお
プロセス&メジャメント 代表
■1973年、富士通株式会社入社。アプリケーションパッケージの開発に従事。1976年、黎明期のソフトウェアエンジニアリングの研究・開発に取り組む。以降、ソフトウェアエンジニアリングの中でもソフトウェア測定と分析を中心とした管理手法の分野に一貫して従事。ソフトウェア開発に関わるデータの実態を熟知した上で、1980年代から、ソフトウェアデータの分析にロバストな統計手法を取り入れる。1994年には独自にロバストな回帰分析手法(r最小二乗法)を考案した。2001年、ソフトウェアの見積モデルに関する研究で博士号を取得。2002年、CMMリードアセッサ、続いてCMMIリードアプレイザの資格を取得。現在は、富士通クオリティ・ラボ株式会社と契約をしながら、富士通および関係会社でのデータ分析やプロセス改善に関する教育、講演、コンサルティングを行うと共に、JUAS(日本情報システム・ユーザー協会)、ソフト・リサーチ・センター、日本テクノセンターなどでのセミナーを行っている。
■主な論文/書籍:
“COCOMO Evaluation and Tailoring”, International Conference on Software Engineering(ICSE), 1985
“Software Metrics Using Deviation Value”, ICSE, 1987
“Robust Regression for Developing Software Estimation Models”, The Journal of Systems and Software, 1994
「ソフトウェア品質保証システムの構築と実践」、ソフト・リサーチ・センター、2008
■資格: CMMI® リードアプレイザ、博士(工学)
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